Google Translate
アメリカの映像作家ハーモニー・コリンの作品集『Trash Humpers』。1990年代に映画『Gummo』や『Julien Donkey-Boy』で脚光を浴び、過激で退廃的な映像美学を貫いてきたコリンは、アウトサイダーやマイノリティの生態を通じて現代社会の歪みを鋭く炙り出す作風で知られています。写真、映像、文学の境界を越えて活動する表現者として、その独自性は世界中のカルチャーシーンに強い影響を与えてきました。本書は、2010年に発表された同名の映画の世界観を踏襲した写真集で、ナッシュビルの裏路地や郊外を舞台に、ごみ箱や電柱に執着する不気味な仮面の人物たちが繰り広げる、破壊的で退廃的なパフォーマンスが記録されています。VHSビデオで撮影された映像の質感を再現するため、写真も意図的に粗く、ノイズまじりの退色した印象を持たせています。都市の影に生きる異形の存在たちが放つカルト的エネルギーを凝縮したような構成となっており、見る者に強烈な不快感と同時に奇妙な魅力を突きつける一冊です。コリン独自の「反映画的」手法が、写真というメディアを通じて新たな表現領域へと昇華されています。