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イタリアの写真家ルイジ・ギッリ(1943–2012)の展覧会カタログ『終わらない風景』は、東京都写真美術館が総合開館30周年を記念して開催したアジア初の大規模個展にあわせて刊行された一冊です。ギッリはエミリア=ロマーニャ州を拠点に、1970年代からイタリアの風景や都市の日常を淡々と捉え、色彩と構図に独自の詩情を宿す作家として知られます。商業写真やデザインの仕事を経て、都市の看板や窓、鏡に映る景色など、日常に潜む風景を鋭敏な視点で切り取るその手法は、ニューカラーの潮流とも響き合いながらも、イタリア的な静謐と時間の厚みを映し出してきました。本書には展覧会で紹介された代表作から初期の実験的シリーズ、旅先での記録まで幅広く収録され、ギッリが生涯を通じて追い続けた「終わらない風景」の思想を鮮やかに伝えています。執筆陣による論考や作家の軌跡を辿るエッセイも充実しており、精緻な色再現と上質な造本が作品の魅力を余すところなく伝える、作家の世界観を深く味わえるカタログです。第2版。