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日本の現代美術家・平川典俊(1960-)の作品集『Unión de...Interactional Casa Barragán』。1980年代後半よりニューヨークを拠点に国際的な活動を続ける平川典俊は、写真、映像、インスタレーション、パフォーマンスなど多様な表現手法を横断しながら、性や欲望、ジェンダー、自殺、人口問題といった社会的タブーを主題に、人間と社会の関係を問い続けてきた作家です。その関心は常に個人と制度、身体と環境の境界へ向けられており、本作においてもその視点は一貫しています。本書の舞台となるのは、メキシコの建築家ルイス・バラガンの自邸兼アトリエとして知られる世界遺産「Casa Barragán」です。しかし平川は建築を単なる造形物として撮影するのではなく、ダンサーたちの身体を空間のなかに介在させることで、人と建築、人と環境との相互作用を可視化しようと試みています。鮮やかな色彩と静謐な構造で知られるバラガン建築は、ここでは鑑賞の対象ではなく、人間の営みを受け止める生きた空間として再解釈されています。建築写真集でありながら、その本質は空間と身体の関係をめぐる現代美術的な思考の実践にあり、平川典俊の継続的な問題意識を新たなかたちで示した興味深い作品集です。