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日本の写真家・遠藤文香による写真集『Pneuma(プネウマ)』。遠藤は東京藝術大学でデザインを学び、光や動物、自然を主題に、人間と自然とのあいだに古くから存在してきた感覚や秩序を探求する作品を発表してきました。本書の舞台となるのは、岩手県遠野の牧場「クイーンズメドウ」。手綱も蹄鉄も持たず、本来の姿で生きる馬たちと向き合いながら、生命と自然が響き合う瞬間を静かに写し出しています。タイトルの「Pneuma」は古代ギリシャ語で「息」「風」「魂」を意味する言葉。遠藤は言語化される以前の身体感覚を頼りにシャッターを切り、悠久の時間が流れる風景と「いま、この瞬間」に宿る生命の気配を、一枚一枚の写真へと定着させました。風でも魂でもない、その「あいだ」に漂う目に見えない存在を、繊細な色彩と静謐な構図によって描き出した本作は、人間と動物、自然との境界をあらためて問い直す、深い詩情に満ちた作品集です。