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日本の写真家・後藤敬一郎が1973年に刊行した『後藤敬一郎写真集 写真1 2』。本作を理解するためには、後藤個人の歩みとともに、東京とは異なる位相で育まれた名古屋の前衛写真文化を踏まえる必要があります。後藤は青柳総本家の経営者という立場にありながら、1930年代後半より名古屋の前衛写真環境に身を置き、シュルレアリスムの影響を受けた実験的な写真に関心を寄せました。戦時下には報道や記録写真を担い、戦後はVIVI社の結成を通じて主観主義写真や抽象的表現を模索し、さらに自社店舗を活用したギャラリー運営によって、写真と美術の発表の場そのものを支えてきました。名古屋や大阪では、中央の雑誌メディアとは異なる距離感のなかで、写真家が自ら表現と言語を育てる土壌があり、後藤の活動もその文脈に深く根差しています。本書に収められたアブストラクトなイメージは、こうした長い遍歴の末に辿り着いた写真そのものへの思考の結晶であり、後藤が一貫して向き合ってきた「写真は何を成し得るのか」という問いを、静かに結晶化させた一冊として位置づけられます。輸送箱付属。(超大型本のため海外送料は高額になります)
<Condition> 輸送箱:少ヤケ・少イタミ、ケース・本体:経年並み
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