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写真誌『デジャ=ヴュ(Déjà-vu)』第9号「私生活」(フォトプラネット、1992年刊)。1990年代を代表する写真季刊誌として国内外の作家を取り上げてきた本シリーズのなかで、本号は「私生活」をテーマに据えています。誌面には、荒木経惟、島尾伸三といった日本を代表する写真家をはじめ、ナン・ゴールディンなど海外作家の作品も収録され、親密な生活空間や個人の時間に焦点を当てた多彩な表現が並びます。家庭や恋人との関係、都市の一室に息づく空気など、被写体は日常の中に潜む個の感情を照らし出し、写真の私的な領域を可視化するものとなっています。特集作家たちはそれぞれのスタイルで「生活」を切り取りながら、記録と表現のあわいに新しい視点を示し、読者に写真がもつ親密さと強度を改めて実感させます。記録性と詩情が同居する誌面は、90年代写真文化の核心を体現するものであり、シリーズの中でも印象深い一冊です。