Google Translate
オーストリア出身の写真家エルンスト・ハース(1921–1986)の作品集『Abstract』。ハースは戦後写真を代表する写真家の一人であり、マグナム・フォトのメンバーとして国際的に活躍しました。1950年代からカラー写真の表現可能性を積極的に追求した先駆者として知られ、光や動き、色彩を大胆に取り入れた独自の視覚表現によって、カラー写真を芸術的領域へと押し広げた存在です。本書『Abstract』は、そのハースの仕事のなかでも、とりわけ抽象的なイメージに焦点を当てて編まれた作品集です。水面の揺らぎや反射、光のきらめき、色彩の重なりなど、現実の風景や対象を写しながらも、形や色のリズムによって抽象絵画のような視覚世界が立ち上がります。写真が対象の記録にとどまらず、光と色そのものを表現するメディアとなり得ることを示したハースの探究を改めて浮かび上がらせる一冊です。